2050年の海は、魚よりプラスチックごみが多い?マイクロプラスチック問題で私たちにできること
近年、テレビなどで取り上げられるようになった「マイクロプラスチック」という言葉。よく耳にするものの、「正直何が問題なのかわからない……」という方もいらっしゃるかもしれません。この記事では、マイクロプラスチックの問題点や私たちにできることについてご紹介いたします。
マイクロプラスチックとは?
言葉の通り、小さな粒状(5mm以下)のプラスチックのことを「マイクロプラスチック」と呼びます。マイクロプラスチックには、一次的マイクロプラスチックと二次的マイクロプラスチックの2種類があります。
私たちの生活にも影響はある?
マイクロプラスチックは細かい粒のため、回収が難しく、自然の中で分解されるのに時間がかかります。その結果、海の中で増え続けてしまうという特徴があります。海には1億5000万トンのプラスチックごみが蓄積しており、毎年800万トンのプラスチックごみが新たに海に流入しているのが現状。これにより、海の生き物がマイクロプラスチックを餌と間違えて食べると、内臓を傷つけたり、詰まらせたり、最悪の場合、死んでしまうこともあるそうです。
2050年には海の中のプラスチックごみが魚の量より多くなると言われています。このままプラスチックごみが増えて海が汚れることで、魚たちが住みにくくなってしまいます。そうすると、漁業に影響が出てしまったり、私たちも今のように魚を食べることができなくなってしまうと予想ができます。
私たちができることは何だろう?
マイクロプラスチック問題を解決するためには、生活の中でプラスチックごみを減らす工夫をしていく必要があります。では、プラスチックごみを減らすにはどうしたらいいでしょうか?
“使い捨て”→繰り返し使える物に
2020年7月、レジ袋有料化がスタートしました。この有料化により、マイバッグを持ち始めたという人も多いのではないでしょうか。このように、使い捨てだったレジ袋から繰り返し使えるマイバッグを使うようにすることで、プラスチックごみを出さないにすることができます。筆者は常にマイバッグを持っていますが、過去にもらった・買ったレジ袋も汚れていなければ、買い物袋として使ったり、物をまとめて保存しておく用に使ったりしています。
マイバッグと同様によく言われるのが、マイボトル。毎日買っていた1本100円のペットボトルをマイボトルにすることでごみが減るだけでなく、1年で約36000円の節約にも繋がります。しかし、外出先にまでマイボトルを持ち歩くことを徹底することは難しいかもしれません。筆者自身、出先などでペットボトルを購入することがあるのですが、そういった時は、必ず飲み切って綺麗に洗ってから資源ごみに出しています。ペットボトルを汚れたまま捨てると、リサイクル出来ずにごみとして処分されてしまいますので、意識してみてくださいね。
こちらの記事のように、マイバッグ・マイボトルに限らず、コンビニでお弁当などを買った時、箸やスプーンをつけてもらうのを断ってみたり、食品用ラップの代わりにふた付きの容器で食品を保存してみたり……。今の生活の中でどれから取り組めそうかを考え、行動に移してみましょう!
ごみ拾いに参加してみる
若干ハードルが高く感じる、ごみ拾い。周りに人がいる中でごみを拾うってなかなかできないことですよね。1人だとアクションしにくいですが、誰かと一緒にやってみるのはいかがでしょうか。筆者は先日、会社の取り組みの一環で、会社周辺のごみ拾いをしました。同僚たちと共に普段歩いている道を綺麗にすることができ、気持ちも良くなりましたし、軽い運動にもなりました。
なお、こちらの記事では、編集部メンバーが三重県四日市市楠町の吉崎海岸にて海岸清掃に参加した様子を記録しています。実際のマイクロプラスチックごみの写真なども掲載しておりますので、興味のある方は読んでみてください!
私たち日新火災がやっていること
最後に、私たち日新火災の社員がマイクロプラスチック問題について取り組んでいることをご紹介します。
ごみの分別の徹底
東京本社では、ごみの分別を徹底するように働きかけています。「燃えないごみ」「一般ごみ」と分けていたものを、「ペットボトル」「燃えるごみ」「燃えないごみ」「紙コップ専用」「弁当容器専用」「ビンカン専用」と細かく分類。燃えるごみは「赤」燃えないごみは「青」などと色分けしたり、分別を促すポップを作成したり、わかりやすくすることで社員のごみの捨て方について意識を高める狙いがあります。
コミュニティで考える機会
NISK(日新火災情報システム株式会社)の有志が所属するコミュニティでは、2022年夏にワークショップで「プラスチックフリージュライ」に取り組みました。その際、プラスチックフリーな行動を宣言してもらい、1か月挑戦してもらうイベントを開催。こうした取り組みを経て、自分たちにできることは何かを改めて考える社員も多かったようです。
おわりに
いかがでしたか?マイクロプラスチック問題は、私たちの生活にも影響があることがわかりました。1人ひとりが今できることをやっていけば、問題解決に少しでも近づくかもしれません。今回ご紹介したアクションをぜひ日常生活に取り入れてみてくださいね。
【参考文献】
・環境省「マイクロプラスチック削減に向けたグッド・プラクティス集」
・エコだね!いばらき「プラスチックごみを減らすためにわたしたちにできること」
・MIRAI Times「海が汚染され、海の生物も人も危ない! マイクロプラスチック汚染問題とは」