サステナブルファッションって?解決策とアクションを知ろう編
前回の記事「サステナブルファッションって?アパレル業界の問題を知ろう編」では、ファッション業界のさまざまな課題をご紹介しました。後編となる今回は、地球や社会、人にやさしいファッションを実現するための具体的な解決策を探っていきたいと思います。記事の最後には、具体的に私たちにできることを紹介しているので、そちらにも注目してみてくださいね。
★前回はこちら
どんな解決策があるの?
素材を変える
解決策のひとつとして、まず、素材を変えることが考えられます。例えば、化学肥料や農薬の使用を最小限に抑え、労働者の健康や安全に配慮することができます。また、児童労働を禁止しているオーガニックコットンを選ぶことで、働く人の労働環境を改善することができます。
また、リサイクル素材を選ぶことで、廃棄予定だったものを資源として再利用するサイクルを促進することができます。
環境保全、労働環境の改善、また適切な取引価格の促進に配慮して、フェアトレード素材を選ぶことも重要です。
売り方を変える
解決策の2つ目として、売り方を変えることが考えられます。例えば、顧客から注文を受けてから製造を開始する生産形態である受注生産を選ぶことで、売れ残りを防ぎそれらを廃棄するリスクがなくなります。
また、買い手の要求に合わせて特注で作るカスタマイゼーションを選ぶことによって、購入後、気に入らなくて廃棄するといった余分な廃棄を減らすことが可能です。
さらには、サブスクリプションなどのシステムを利用することで、衣服のシェアリングが可能となり、廃棄を減らすことができます。
販売後のケア
お気に入りの洋服を購入した後に、適切なアフターケアをすることは、環境負荷を減らし、衣服をより良い状態で保つことができます。例えば、汚れがついた部分のみ洗うような服の洗いや、一度に洗う服の量を減らすことでマイクロファイバーの排出削減や衣服の寿命を伸ばすことができます。
また、衣服が破れてしまったり、壊れてしまった際に、修理をすることによって、廃棄を減らし、長く大切に衣服を使うことができます。
手放し方を変える
もう着ないけどまだ使えるようなアイテムを再び販売することによって、廃棄や新たな衣服の生産を減らすことができます。
また、捨てられるはずだった衣服をリメイクして新たな価値を生み出しながら、廃棄を減らすことができます。
私たちにできることは?
1着を長く着る(長く着ることができるものを買う)
新しい洋服を購入する時には、一時的な流行や衝動買いに流されずに、自分が好きなデザインを選ぶ、本当に気に入ったものを選ぶことで長く着れるようになると環境負荷を減らすことができます。
例えば1年しか着ない服を2年着るだけでも、温室効果ガスを24%削減することができます。
本当にその服が必要なのか、もう一度考えてみる
買い物をする前に、クローゼットの中を確認する習慣をつけることで、同じような服を再度購入するなど余分な消費を防ぐことができます。
買うと決めたら服のストーリーにこだわる
価格やデザインに加え、服がどうやって作られてきたのか、そしてまたどのように処分されるかなどのストーリーにこだわり、自分の価値観に合う服やブランドを選ぶ習慣をつけることで、人や環境にとって優しい服を着ることができ、自分自身も心地よく服を着ることができ、そのことが環境の再生にもつながっていきます。
例えばフェアトレードの商品や、オーガニック素材のもの、あるいは服を作る時から処分後のリサイクルのコンセプトが含まれている商品を選ぶことなどが例として考えられます。
これらの取り組みは、消費者庁のサステナブルファッション習慣のすすめに記載されており、私たちにできることを掲載しています。他の取り組みについても、是非ご覧ください。
おわりに
いかがでしたか?
衣服を購入する際に衣服の製造から、販売そして廃棄までのプロセスを意識してみることで、より心地よく自分の好きなスタイルとそして価値観を追求しながら、人々と地球環境へ負担をかけず、社会課題の解決へのアクションに関わることができます。
できることから、ひとつずつ始めてみましょう。