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「名もなき家事」の負担をなくすには?社員取材でわかった、解決に向けたアイデア

ハンドソープが出にくい、リモコンの電池が切れそう、雨に濡れた傘を干す……など、「やらなきゃ」とわかっているのに、「誰かがやってくれるだろう」と思ってしまう家の作業、ありませんか?このような料理や掃除、洗濯のうちのどれにも当てはまらない家事を「名もなき家事」と呼びます。

今回は、名もなき家事が抱える問題点と社員への取材でわかった解決に向けたアイデアをご紹介します!


名もなき家事の問題点

名もなき家事について、以下のような課題が挙げられます。

負担が特定の人に偏る

家族の中で特定の人が名もなき家事の作業を多く担当してしまうことで、不公平感やストレスの原因となります。

認識のすれ違い

家族の中で名もなき家事に対する認識に差があります。そのため、負担の分担がうまくいかないことも。

このような課題を踏まえ、日頃の家事分担について日新火災の社員に取材を受けてもらいました。

社員Sさんの家事分担

今回、取材に協力してくれたのは日新火災の社員Sさん。Sさんは小学生と未就学のお子さんを持つ4人家族で、時短勤務を活用しながら業務をこなしています。まず、Sさん家族の家事分担について伺いました。

「元々私が何でも気付いたらやってしまいたいタイプ。そういう性格なこともあって、ほぼ全ての家事を担っています。この取材を受けるにあたって、自分がやっている家事を洗い出してみたんです。そしたら、とんでもない量を1人でやっていたことに気付きました。普段はそんなに負担になっていると感じていなかったのですが、家事を洗い出してみると『私がやらなくてもよいのでは!? 』ということが多い気がする!」

ちなみに、Sさんに洗い出してもらった家事の一部はこちら。

・洗剤やハンドソープなどの詰め替え
・カレンダーをめくる
・賞味期限が切れそうなものをチェック⇒食べる or 冷凍(3か月ごとに実施)
・子ども服のサイズアウトしたものを売る/あげる
・新しいタオルに替える
・雨の日に使った傘を干す
・靴をそろえる
・段ボールをつぶしてまとめる

こちらはほんの一部に過ぎません。Sさんからは膨大な数の家事リストが送られてきて、「これだけの量を1人で……!?」と驚愕しました。さらに、小さなお子さんがいるので、家事+子育てをしている状況です。

「今回家事を洗い出してみて、1人に対する負担が大きいことを解決したいと思いました。時短勤務しているんだからそのくらいはやらないと、と思われるかもしれないけど、『これだけの家事+子育てをやらなければいけないから時短勤務してるんだよ!』って言いたい(笑)家族がもう少し協力してくれれば、自然とこちらの負担も減るのに……」

Sさんにはこの取材を受けた後、まずは1週間、分担をして家事をしてもらうようにお願いしました。「動いてくれるかな……」と不安をこぼしていたSさんですが、結果はいかに……!

社員Sさん、家事分担やってみた

最初の取材から約1週間後、「だいぶ効果があった!」と教えてくれたSさん。ご家族での家事分担について、やったことを共有してもらいました。

洗い出した家事を読み上げ、担当を決めた

「やっぱり、見える化って大事!これだけある中で、この数個をやってほしいとお願いしたら夫も『これくらいだったら出来るかも』と言って、自分ができることはやろうと思ってくれています。さらに、夫がやる分の担当を決めたのも効果的でした。“これは自分の仕事だ!”と思うと、すんなりやってくれるみたい(笑)」

気付くとやってしまうと言っていたSさんでしたが、夫さんの担当の家事には手を出さないように心がけたと言います。

「担当分を私がやってしまうと、『やってくれるならいいや』と思ってしまうかもしれないから、気付いてもとにかく我慢しました。担当の家事自体は習慣化して、言わなくても率先してやってくれるようになったのが本当に嬉しい!」 

頼み方の工夫をした

「『こうしてほしい』と伝える時も、『なんでこうしてほしいのか』理由を話すと理解できることもあると思います。あと、家事を2個提示してそこから選ばせるのも効果があったかも。例えば、『お皿洗うのと洗濯物を取り込むのどっちがいい?』って聞くと、私も夫もそれぞれ作業が発生するから、『なんで俺だけ……』といった不公平感がなくなるみたい!」

他にも、言い方に気を付けたり、相手の状況を見て『今だ!』という時に頼むように心がけたり……話を聞いているとSさんばかりが気を遣って工夫をしているように思えてしまいます。Sさん自身に負担はなかったのでしょうか。

「やってくれなかったことの方がストレスだから、大丈夫!今までは『こんなにやっているのだから、察して!』状態でした。しかも、いちいち何をやってほしいなんて説明するのも面倒だし、説明する時間があるなら、自分で全部やってしまった方が楽とすら思っていたんです。だけど、ちゃんと頼んだら伝わった!もちろん、『なんでこっちがそんなに気を遣わなきゃいけないんだ』と思うこともあるし、『どうせ言ってもわかんない』と思ってしまう時もあるけど(笑)言わなかったらもっとわかんないだろうから。言い続けて、習慣化すればこっちのもん!長い目で見れば、伝えた方がいいなと思うようになりました。」

生活の動線上にやってほしいことを置く

「子どもの宿題や連絡帳、郵便物を夫が見ないことが多かったんです。だから、見て欲しい書類があった時はダイニングテーブルの夫のスペースに置いておくようにしました。そうすることで、ちゃんとチェックしてくれるようになったので作戦成功!ゴミもドアの前に置いて、ゴミを捨てに行かないと外に出られない状況にする(笑)夫の生活の動線上に、こちらが頼みたいことを置く方法は結構良いです!」

最後の3つ目は、筆者も目からウロコなアイデアでした!夫さんも大きな負担を感じず、自然と協力できるようになる方法ですね。

社員Sさんが感じた、家事分担の成果

1週間家事分担を実践したSさんですが、その結果、とある成果が出てきたそうです。

時間と心の余裕が生まれた

「17時に家に帰って、そこから0時まで家事に追われて動きっぱなしの生活でした。しかし、家事分担をするようになってから、22時くらいにソファに座る時間が出来ました!それが1番の成果かもしれない。ちょっとひと息つけるだけで、心にも余裕が生まれる気がします。」

お子さんに良い影響が!

「子どもはまだ小さいから、家事分担に参加させませんでした。ただ、『食べた食器を片付けたらお菓子を食べていいよ』というルールを設けたら何も言わなくても『食べたら片付ける』という習慣がついたみたいです。あと、夫の姿を見てなのか家事を手伝ってくれるようになりました!私が洗濯物を取り込もうとすると、下の子がついてきて、手伝ってくれるんです。ちゃんと出来るわけではないけど、手伝おうっていうその気持ちが嬉しい!お母さんもお父さんもやってるし、じゃあ自分たちも……となっているのかな。いい空気感で家事が出来ています。」

習慣化できた

「先日、旅行に行った時に、泊まったところが自分たちで布団を敷くタイプだったんです。そしたら、なんと!私が温泉に入ってる間に夫が布団を敷いてくれてて……!夫の家事分担の1つに『布団を敷く』があるのですが、どうやら『布団を敷く=自分の役割』と認識&習慣化しているようです。家の中だけでなく、旅先までその役割を担ってくれて嬉しかったし、かなり大きな変化だと思いました!」

これらの成果を聞いて、Sさんの工夫が家庭に良い影響をもたらしていると感じました。夫さんの変化に、こちらまで嬉しくなるほどです。

名もなき家事の負担をなくすために

最後に、Sさんに「名もなき家事」の負担をなくすためにできることを伺いました。

「最初は『名もなき家事』って言葉にピンときてなかったんです。しかし、こうして取材を受け、考えていく中で料理・洗濯・掃除は、生活をする上で必要最低限のやること、『名もなき家事』と呼ばれる家事は快適に過ごすためにやることかなと思うようになりました。やらなくても困らないけど、やったほうが過ごしやすいよね、と。皆どこか他人事というか、『どうせ誰かがやってくれるだろう』という意識が少なからずあるんじゃないかな。家族1人ひとりが『住んでいる家のことは自分がやろう』と思えたらいいですよね。」

たしかに自分の家のこと、自分も使う物なのに「誰かがやってくれるだろう」という気持ちはどうしても抱いてしまいがちですよね。家族の一員として、そういった意識を改めることが大切なんだと感じさせられました。

最後に

Sさんの工夫やその成果から、家事分担の重要性を改めて感じ、家族全員が協力し合うことが大切だと認識しました。皆さんも是非、これを機に家事分担について家族で話し合い、みんなで向き合えるような環境を作ってみてはいかがでしょうか。

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