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“空き家”の社会課題を解決へ。日新火災の取り組み

前回の記事、『“空き家”で社会課題を解決へ。注目の取り組み4選』では、現在の空き家問題の課題とその解決のためのアクションについて紹介しました。

空き家問題の具体的な事例を通じて、空き家問題は、自治体や民間企業等、さまざまな立場の人が協力しないと解決し難い問題であることがわかります。今後も空き家の数が増え続けることを考えると、とても他人事とは思えません。

そんな中、日新火災では、空家・空地管理センターと共同開発した「空き家専用保険」を発売しました。商品開発に携わった、商品企画部メンバーに開発背景等をインタビューしました。


空き家問題を取り巻く環境変化

そもそも、なぜ日新火災は「空き家」に関する保険を開発したのでしょうか?

その背景には、2023年12月に「空家等対策の推進に関する特別措置法」の改正が行われ、空き家所有者において、従来以上に適切に空き家を管理する必要性が増したことや、空き家管理に関する責任の度合いが高まったということがあります。具体的には、空き家に関して、適切な管理がされないまま放置されると特定空き家に該当するおそれのある状態という区分が作られたり、適切に管理されていない空き家に対して、自治体から、国が告示する管理指針に即した措置(管理実態の改善等)を指導・勧告することが可能となった等、大きく社会情勢が変化しています。

商品企画メンバーKさんは、「法改正も踏まえると、空き家所有者の方はよりいっそうの空き家の管理を求められるようになります。当社では、空き家の所有に関するお悩みについて、幅広くサポート可能なサービスや保険商品を開発したいと考え、検討を進めてきました。」と話します。

「空き家専用保険」とは

空き家専用保険は、空き家の所有に伴う損害賠償責任の発生への備えや、火災発生時の近隣トラブルの回避など、空き家所有者の方々が抱えるさまざまな不安に対応する商品です。具体的には、次のようなリスクを補償する保険を、空家・空地管理センターが提供する空き家管理サービスに全件自動付帯する形でご提供します。なお、サービスの種類によって、補償される金額の上限が異なります。

引用:日新火災HPより 

様々な、空き家に対するサービスがありますが、実際に空き家を所有されている方からの声などはあるのでしょうか。(空き家・空き地管理センターの方の声等)

「当センターには、実家・自宅が空き家となってしまった所有者やその家族から、様々なご相談が寄せられます。ご相談の内容は千差万別ですが、空き家になってしまった背景や現在の状況により、売却や賃貸などの活用に進みたくても進めずに、空き家を管理することを選ぶ方も多くいらっしゃいます。
今回、日新火災と共同開発した商品は、特に空き家が原因で近隣の方々へご迷惑をかけた場合の配慮がされているという点で、多くの相談者の皆さまに大変好評いただいております。」

空き家保険開発者の声

空き家専用保険の開発に携わったKさんに、空き家に関する課題意識やその解決にかけた想いを聞きました。

「空き家の管理がより求められる環境変化の中で、『空き家の適切な管理』は、多くの空き家所有者の方々にとって大きな課題となっています(例:空き家が遠方にある、管理の仕方がわからない、所有者の方が高齢で頻繁に手入れができない等)。空き家の管理サービスを広く普及させることにより、適切に管理されず放置される空き家が減り、空き家に関する問題発生そのものを減らすことが可能になります。さらに、保険の補償もセットすることで、適切に管理していても発生する可能性のある損害賠償責任や火災のリスクにも備えられれば、空き家所有者や近隣住民の皆さまにより安心していただけるのではないかと考えました。」

空き家に関して一気通貫でサポート可能な制度となっており、空き家を所有する方からしてもより安心ですね。

商品開発するうえで、大変だったことは何ですか?

「商品開発の検討を開始したばかりの頃は、空き家所有者の皆さまが求めている補償がどのようなものかが分からず、苦労しました。しかし、空家・空地管理センターの皆さまにもご協力いただいたことで、『空き家の管理サービスにセットする保険としてどのような補償をご提供するのが良いのか』を理解することができました。その結果、日常的な空き家の管理は管理サービスにお任せでき、さらに万が一の際には保険で安心をお届けできる、空き家の管理サービスと一体型の保険商品を形にすることができました。」

商品開発をする立場として、社会課題に対してどのようにアンテナを張っていますか?

「商品開発をする際に行う、ニーズ調査のための営業現場へのヒアリングやインターネット等での情報収集では、社会課題にも着目するように意識しています。空き家問題のような、身近で誰にでも起こりうる社会課題についてのニュースを見た際には、保険で何か力になれることはないかをまずは考えてみることを心がけています。」

今後、社会にあんしんを届けるために、どのような商品開発を行っていきたいですか?(社会課題に絡めて)

「私たち日新火災が目指す姿として、『お客さま本位の安心と補償をお届けし、最も身近で信頼されるリテール損害保険会社』となることを掲げています。その実現のためにも、お客さま目線に立った、お客さまのニーズに応えられる保険商品を開発していきたいです。また、お客さまが必要とする補償を検討する際には、今後も様々な社会課題にも目を向けることで、“社会課題の解決に貢献できる保険商品”の開発にも積極的に取り組みたいと考えています。」

おわりに

今回は、空き家問題を取り巻く環境変化の中で開発された「空き家専用保険」について、インタビューを交えながらご紹介いたしました。空き家は増え続け、決して他人事ではなく近い将来、隣家が空き家に!ということがあるかもしれません。そんなリスクに備えられるよう、「空き家専用保険」で少しでもお役に立てれば幸いです。

https://www.nisshinfire.co.jp/news_release/pdf/news240116_02.pdf


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