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なぜ再生可能エネルギー化が必要?その導入方法もチェック

「再生可能エネルギー化」や「再生可能エネルギー100%」といったワードは、新聞やニュースでもよく見るようになりましたね。今回は、日新火災の総務担当として再生可能エネルギー化にも携わる筆者が、再生可能エネルギーとは何か、何のためにどのようなことをすればよいのかをご紹介します。


再生可能エネルギーって何?

地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの排出量は、下図のように電力源によって大きく異なります。石炭、石油、LNGなどの化石由来の電力は発電時にCO2が排出されますが、太陽光・風力・地熱・水力・太陽熱、大気中の熱その他の自然界に存する熱・バイオマスなどの非化石由来の電力はCO2が排出されません。この非化石由来の電力が再生可能エネルギーと呼ばれています。

出展:日本原子力文化財団 原子力・エネルギー図面集
【2-1-09】各種電源別のライフサイクルCO2排出量

なぜ再生可能エネルギー比率100%にする必要があるのか

再生可能エネルギー比率100%とは、企業等が事業活動で消費するエネルギーを、非化石由来の電力で賄う取り組みをいいます。
この再生可能エネルギーは、利用時にCO2を排出しないことに加え、さらに、国内で生産できるエネルギーであるため、外国のエネルギー依存を減らし、エネルギー自給率の向上にもなります。

世界では、先進国を中心に「2050年カーボンニュートラル」という目標が掲げられています。これは、世界120以上の国で、2050年には温室効果ガスの排出と吸収のプラスマイナスを0にする(実質ゼロ)という目標であり、日本も2020年10月に2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しています。

日本政府は、2021年4月に2050年カーボンニュートラルと合わせた目標として、2030年度に温室効果ガス排出量を2013年度比で46%削減を目指すこと、さらに、50%削減の高みに向け挑戦することを表明しています。

このことを背景として、日新火災が属する東京海上グループでは、2030年度までに事業活動から生じる温室効果ガス排出量を2015年度対比で60%削減するとともに、主要拠点の電力消費量に占める再生可能エネルギーの比率を100%とすることを目標に掲げており、日新火災でも温室効果ガス排出量を減らすアクションを進めているところです。

検討のポイント:自社所有物件かテナント入居か

大きく分けて下表の通り4つの方法があります。まず、再エネ導入の方法は、所有物件であるかテナント入居かで選べる方法が異なります。所有物件の方が選択肢が多いです。テナント入居での電力契約はオーナーに委ねるしかなく、また、賃借物件の建物に太陽光発電を設置するのは非現実的で、ハードルが高いです。この場合に再生エネルギー化する方法として、④の再エネ電力証書を購入するという方法があります。

参考:「初めての再エネ活用ガイド(企業向け)」2022年3月環境省

自社所有の敷地や建物であっても、発電設備や送電線といった物理的な設置や工事を伴うものは、導入に費用も日数も必要なので、導入のしやすさとしては、③再エネ電力メニューへの切り替えや④再エネ電力証書の購入になりますね。

再エネ電力証書とは

ここで、④の再エネ電力証書ついて説明します。石炭、ガス、石油など化石由来で発電された電気は、「物理的な電気の価値」だけを持っています。一方、太陽光や風力など再生可能エネルギーで発電された電力が持っているのは、「物理的な電気の価値」と「環境価値」。この考え方のもと、再生可能エネルギーで発電された電力の「環境価値」部分のみを切り出し、証書化したものが電力証書です。

電力証書を需要家のニーズに合わせて取得できるようにしたのが、グリーン電力証書、J-クレジット、非化石証書といった再エネ電力証書です。利用する電力が化石由来であっても再エネ化できるこの方法は、テナント入居の場合に有効な手段です。RE100(※1)等の国際イニシアチブでも認められた手法です。また、非化石証書の利益は、国民が支払っている再エネ賦課金(※2)と同じ仕組みとなっており、その利益がクリーンエネルギーの資金として利用されます。

 ※1 RE100は、世界で影響力のある企業が、自社の事業活動で使用する電力を100%再生エネルギーで賄うことをコミットする国際協働イニシアチブです。 企業が結集し、再生可能エネルギーを拡大させ、温室効果ガスの削減を加速することを目的としています。
※2 正式名称を「再生可能エネルギー発電促進賦課金(はつでんそくしんふかきん)」と呼び、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの買い取りに必要な費用をまかなうために電気料金に加算される賦課金(ふかきん)です。
 
これらの証書を比較してみました。供給ポテンシャルと価格帯から、非化石証書が取り入れやすいと言えますね。

引用:Whole Energy【徹底解説】非化石証書とは?価格や購入方法、トラッキングなどについてわかりやすく解説

日新火災での再エネ取り組み

日新火災では、2023年7月に自社所有ビルのうち、名古屋ビル、岡山ビルについて100%再生エネルギー由来の電力メニューに切り替えを実施しました。上記の③の方法です。電気料金は、再生可能エネルギー化を行わない電力供給よりも若干割高です(100%再生由来エネルギー化する場合1~2割高くなるのが相場)。しかし、機器設置の初期コストや維持管理の運用コストがかからず、確実にCO2排出量を削減できるので導入しやすい手段といえます。
また、社内では、電気料金が上がる分、併せて節電・省エネの取り組みを推進し、そもそも必要なエネルギー量を減らすことにも着目しています。

日新火災の省エネのアクションを一部ご紹介

・社内では約100店舗ある全国の支店ごとに、サステナブルなアクションを推進するキーパーソン(サステナKP)を配置。このサステナKPに呼びかけを行い、拠点ごとに電力削減を励行。(会議室は使う社員がその時に電気とエアコンをオンにするなど、使っていないスペースの電力削減など)

・電力使用量を毎年1%ずつ削減していく(兄弟会社である東京海上日動と共通の目標の達成)

・東京御茶ノ水本社では、ゴミ分別委託業者に効果的なゴミ排出量削減の仕方をヒアリング。今年の9月から、紙コップを燃えるゴミと分別しリサイクル化することでゴミ排出量削減を実施。

まだまだ再生エネルギー化第1歩を踏み出したばかり。今後も取り組みを進めて、カーボンニュートラルを推進していきます。

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